3話始まりました!
またドラマを通して病院薬剤師について解説してみようと思います。
透析患者と病院薬剤師
透析患者さんが飲む薬は、その病態から服用する薬が多くなりがちです。
さらに食前、食後、透析後、透析日、非透析日・・色々な飲み方があり、薬の管理は大変です。
入院してくる患者さんの持参薬は、飲み忘れがあることも多く、ドラマのように薬をちゃんと飲んでくれるかどうかというのも薬剤師の課題の一つとしてあります。
そしてちゃんと飲めていないという例も少なくはありませんでした。
薬の数が多いので調剤も大変、相互作用・副作用などを考えるのも大変、病態を理解するのも大変という、薬剤師としては奥が深い分野です。
ドラッグストア・調剤薬局薬剤師と病院薬剤師
病院外の薬剤師として登場した小野塚さん。マンガ同様にアダラートCR錠を半分に割っていましたね。
CR錠はコントロール・リリース錠という意味で、徐放錠というものになります。これは、服用してから徐々に溶けて体内に吸収されるよう設計されている薬剤です。そのため、アダラートCR錠は半分に割ってはいけません。薬剤師としては「徐放錠は粉砕、半錠にしない」ということは基本です。
※アダラートCR錠(24時間持続)の他にアダラートL錠(12時間持続)というものもあります。
薬剤師にもミスは当然あるので、「そういう薬剤師もいるよ」というのはいいのですが、そのミスをしてしまう薬剤師が、病院ではなく「病院外」の薬剤師というところが不公平では?と感じてしまいます。
病院薬剤師の話ならおっちょこちょいの薬剤師も病院に置いてほしかったです。
病院薬剤師は不人気?
病院薬剤師は人気がないという描写がありました。
給料が低い面、これはしょうがないと思います。その代わりに病院は病院でしか経験できないことを提供できるということを病院のメリットに挙げているかと思います。チーム医療とか臨床の場であるとか。

給料とやりがい・経験を天秤にかけて・・となりますが、であれば病院は少なくともやりがいを提供しなくてはいけません。私がいた病院では薬剤師が定員よりも少ない時期が続いて、調剤ばかりに時間がとられるようになってしまいました。「給料が低い代わりにやりがいを!」ができてなければ薬剤師は病院を選ばなくなってしまうでしょう。
病院と比べて給料が高いといわれる調剤薬局、ドラッグストアですが、調剤以外にも在宅、OTC販売、キャリアアップなど、そこにしかないやりがい・経験もあります。一人の患者さんに対して長い期間見ることが出来るのも調剤薬局・ドラッグストアの特徴でしょう。
病院薬剤師が選ばれるようにするには、中身の伴わない「やりがい」ではなく、しっかりとした経験・資格が得られるようにする必要があると思います。

調剤薬局ではできなかった経験も確かにありましたし、病院を離れても「栄養」という分野の勉強は続けています。
第3話まとめ
お薬カレンダーを使って患者さんに薬をちゃんと飲んでもらうように説明している葵さんは、なんだかCMに出てくる薬剤師のような感じで面白かったです。
最後にドラッグストアの小野塚さんが勉強しているシーンがありました。
そういえば昔は自分も仕事終わりにスタバで遅くまで勉強していたなと思い、昔の自分に負けないように頑張ろうと思いました。
というわけでなんだかんだで今回も薬剤師として刺激を受けた回でした。