黄疸とは?
黄疸(おうだん)とは破壊された古い赤血球から出てくるビリルビンが体内に蓄積することで皮膚や目が黄色く染まってしまう状態です。このビリルビンは黄色い物質のため、ビリルビンが体内に蓄積すると皮膚や白目の部分が黄色く染まってしまいます。通常、このビリルビンは肝臓で処理されていくのですが、肝臓の機能が悪い人だとビリルビンの処理がうまく進まずにビリルビンが蓄積し、黄疸が起こります。
赤ちゃん(新生児)と黄疸
この黄疸、新生児にも起こります。この場合は肝臓の機能が悪いわけではなく、肝臓がまだ未発達であるためビリルビンが上手く処理できず黄疸が起こってしまいます。そしてこの黄疸は多くの新生児で起こります。生後5日目くらいでピークを迎え、これ自体はあまり問題にはなりません。
病的黄疸
黄疸が24時間以内に生じる場合や血清ビリルビン値が高い(≧18)の場合、生後1~2週間後に遅れて現れる場合は病的な黄疸と診断される可能性があります。
ビリルビン値が高い状態が続くと脳に蓄積したビリルビンが神経毒性を現す可能性があります。神経毒性が起こると感覚障害や運動障害を引き起こします。
対策
- 授乳、ミルクを増やす
- 光線療法
- 交換輸血
授乳、ミルクを増やす
ビリルビンは便として排泄されるのですが、腸と肝臓をぐるぐると循環するという性質も持ちます。そのため授乳などによって腸の動きを活発にし、また便量を増やすことでビリルビンを排泄する量を増やします。ただビリルビンが高くなりすぎるとこの方法ではビリルビンを下げる働きは弱いでしょう。
光線療法
光によってビリルビンの構造が変化し、便だけでなく、尿からも排泄されやすくなります。日焼けサロンのような機械にアイマスクをつけて入り光を全身で浴びてもらいます。
交換輸血
血液中のビリルビンをすぐに取り除くだけでなく、免疫が問題となっている場合(赤ちゃんとお母さんの血液型が合わない)には悪さをしている免疫抗体も除去することが出来ます。重症例に対象となります。
最後に。体験談。
自分の子供も黄疸で光線療法を受けました。生後5日目くらい、まだ入院しているときに黄色くなっているなということがはっきり分かる感じになりました。まずは授乳、ミルクをなるべくたくさんあげましょうと言われました。とわいえ赤ちゃんが飲んでくれるかどうかはまた別の話で、あまり哺乳量は増えなかった気がします。
結局6日目に光線療法を受けることになりました。様子は見ることが出来なかったのですが、アイマスクをしておとなしくしているという話だけ聞きました。
7日目、退院日であり午前中にみんな一緒に帰る予定だったのですが、もう少し光線療法受けていく?と言われお願いすることにしました。そこから10時間ほど光線療法を受け、すっかり夜になってから退院となりました。まだ黄色くはあったのですがひとまず退院となりうれしさとどきどきがありました。退院後は日光にあたってねと言われたので気持ち日光を多めに浴びさせたり、赤ちゃんには哺乳を頑張ってもらいました。
結果重症化はせず、その後の検査でも問題なしということで黄疸は終わりました。
仕事柄高齢者の黄疸を目にすることはあるのですが、赤ちゃんの黄疸は肌がぴちぴちなだけに?大人の黄疸とは異なる印象でした。